「お小遣い、いくらあげればいいんだろう?」
子どもが成長してくると、親なら一度は悩むテーマですよね。周りの家庭の相場を調べてみたり、いつから始めるべきか迷ったり。
けれど、わが家で試行錯誤を繰り返す中で気づいたのは、金額以上に大切なのは「お小遣いを通じて、子どもの主体性をどう育むか」ということでした。
今回は、お金の管理を「親の管理下」から「子どもの責任」へと少しずつ手渡していく、わが家のルール作りをご紹介します。
1. お小遣いは「自立のためのガイドライン」:線引きを明確にする
お小遣い制を導入する際、まず整理したいのは、「何をお小遣いで賄い、何を親が支えるか」という境界線です。
わが家では、以下のように分類を考えました。
- お小遣い(嗜好品): おやつ、趣味のグッズ、友だちとの遊び代。
- 家計(必要品): 学用品、衣類、食事などの教育・生活費。
- 高額品などお小遣いで賄うことが難しい場合は、その都度相談
ここで大切なのは、親が一方的に決めるのではなく、子どもと対等に話し合うことです。「友だちと映画に行くなら、これくらい必要だね」「文房具でも、自分がどうしても欲しい特別なデザインのものはどうする?」と、子どもを一人の「生活者」として尊重して向き合うプロセスが、主体性を引き出します。
2. 「失敗する権利」を奪わない。親の仕事は見守ること
ルールが決まったら、あとの使い道は100%子どもの自由。ここが親の正念場です。
目の前で子どもが「すぐ使わなくなるだろうな」「もったいないな」と思うような買い物をしようとしていても、口出しをぐっと堪えて見守ります。
「自分の判断で使い、その結果(満足や後悔)を自分で引き受ける」。
この繰り返しこそが主体性を育みます。先回りして失敗を防いでしまうと、子どもは「自分で考える機会」を失ってしまいます。無駄遣いという「失敗」を経験して初めて、子どもは「本当に自分にとって大切なものは何か」を自分に問い直すようになるのです。
3. わが家が「定額制」をやめて「お年玉&都度申請」を選んだ理由
実は、紆余曲折を経て、今のわが家は毎月決まった額を渡す「定額お小遣い制」をとっていません。
その代わりに、お年玉を「一年間、自分の責任で自由に動かせるお金」として本人に任せています。 毎月のお小遣いを検討するときに、家計簿をつけるようにお小遣い帖をつけてほしいとの提案に、お小遣い帖を付けるのはめんどくさいからお小遣いいらない。必要な時に申請してもらうという子どもの判断です。
お年玉は、そんな制約はなく親戚から子ども自身がもらったお金だから、好きに使う権利があるとの子どもの主張については一理あると譲って、お小遣い帖を付けずに使うことにしました。
ただし、自由には責任が伴います。 「健康を害するものや、家のルールに反する使い方は認めない」という一線は明確に。「何でもいい」という放任ではなく、安全な枠組み(ルール)の中で最大限の自由を認める。 これが、わが家の考える主体性の尊重です。
4. 「お手伝いの対価」について親子で対話した結果
ある時、子どもから「お手伝いでお小遣いがほしい」と提案がありました。そこで私は、仕事とお金についてこんな話をしました。
「やりたい時だけやるのは、お母さんを助けるというより『自分の気分』だよね。もし『買い出し』という役割を、雨の日も面倒な時も責任を持って引き受けてくれるなら、それは助かるし仕事としての価値があるから、お小遣いを渡したいと思うよ」
この対話に対し、子どもは少し考えてこう答えました。 「それなら、お小遣いはいらない。今のまま、お年玉と、どうしても必要な時の都度申請がいい」
「責任を負って稼ぐか、今の自由を維持するか」を自分で選ぶこと。 これもまた、立派な主体性の発揮だと感じた出来事でした。
まとめ:お小遣いの正解は、対話の先にある
お小遣いの制度に、唯一無二の正解はありません。子どもの性格や成長段階、家庭の状況によって、形を変えていいものです。
大切なのは、親がすべてをコントロールしようとせず、**「あなたはどうしたい?」**と問いかけ続けること。
お金は、その人の価値観や生き方が表れる鏡のようなものです。家の経済状況やお金の考え方をオープンに共有し、一緒にルールを作る時間は、子どもが自分の人生を主体的に整えていくための、最高のリハーサルになるはずです。
この記事を読んでくださり、ありがとうございます。
思春期の子どもを持つ50代母です。
かつて仕事で子育てセミナーを企画運営する中で、専門家の知見や多くの親の悩みに触れてきました。
自身の経験とプロの視点を踏まえ、親の心のゆとりと、子どもの主体性を尊重する姿勢が大切だと確信。
このブログでは、ずぼらな面もあるわたしが、無理せずラクに心地よく暮らすヒント、完璧じゃなくてもいい工夫を発信することで、あなたの子育てを優しく”ととのえる”お手伝いをしたいと考えています。