家庭学習に悩む親が抱える「教えなきゃ」の呪縛
「うちの子、どうして宿題をしないんだろう」 「たったこれだけのことで、なんでこんなにイライラしちゃうんだろう」
夕方のリビング、宿題に向き合わないお子さんを見て、ついイラっとなってしまった経験はありませんか?そして、怒ってしまった後、「なんであんなこと言っちゃったんだろう」と自己嫌悪におちいってしまう。
特に低学年のうちならなおさら、「親が家で勉強をしっかり見てあげないと」という強いプレッシャーを感じている方が多いのではないでしょうか。、「親としての責任」という周りの声や「家庭学習が大切」という漠然としたイメージが、その呪縛を生み出しています。
もしあなたが今、お子さんの家での勉強法で悩んでいるなら、一つ、新しい考え方をお伝えしたいと思います。それは、「低学年のうちから、プロのサポートを借りていい」ということです。
親が教えると、感情が先に立つ
実は、どれだけ親が優れていても、親が勉強を教えるときには「親子の感情」が何よりも先に立つものです。
わたしの親は「教えるプロ」でした。それなのに、いざ家で教えてもらうと、教わった内容を理解しようとするより先に、「そんな教え方じゃわからない!」と反発してしまう自分がいました。当然、親も私にイライラを募らせていたと思います。
そんな自分の経験があったから、結局、わたしは自分の子どもの勉強にはノータッチでした。幸い、うちの子は自分で勉強するのが嫌いなタイプではなかったので、特別な塾や家庭教師は利用しませんでした。
でも、もし子どもが宿題を嫌がり、机に向かうだけで毎日喧嘩になっていたら、わたしは迷わずプロの手を借りていたと思います。なぜなら、わたし自身が子どもだった頃、親との間に起きた摩擦を、自分と子どもの間に持ち込みたくなかったからです。
本当の家庭学習とは、家庭での対話や読書、生活習慣などを通じて、子どもが生きる力を身につけることを意味します。子どもが「今日も頑張ろう」と思えるような、安心・安全な場所を家庭で提供することこそが、親にしかできない、最も重要な役割なのです。
”家庭学習”にプロを迎え入れる3つのメリット
プロの力を借りることは、決して「親の責任放棄」ではありません。むしろ、子どもにとってより良い学習環境を整えるための、賢い選択です。
1. 親子の時間を取り戻す
例えば、仕事で疲れて帰ってきても、子どもの勉強に付き合わなければいけない。そんなプレッシャーから解放されませんか?宿題チェックに毎晩30分使うより、その時間を「今日どうだった?」と話す時間にあてるほうが、子どもの心は満たされます。勉強の時間はプロに任せて、そのぶん親子でゆっくり話したり、一緒に遊んだりすることに時間を使ってみてはいかがでしょうか?忙しい子育て中の「時間のゆとり」は、お金を払ってでも手に入れたい、かけがえのない財産です。
2. 役割分担でストレスを減らす
親という近すぎる存在だからこそ、子どもは甘えや反発を見せやすいもの。しかし、第三者である「先生」には、素直に耳を傾けることができます。勉強のことはプロに任せ、親は「子どもの一番の味方」という役割に徹する。これだけで、家庭からイライラが消え、親子の会話が自然と増えるでしょう。
3. 親の心のゆとりを手に入れる
子どもの勉強がうまくいかないと、自分を責めて落ち込んだり、子どもがやらないことにイライラしてしまったり…。そうしたストレスから解放されたら、どうでしょう?きっと、子どもへはプラスの気持ちだけで関われるようになります。勉強を頑張ったときには心から褒めてあげられ、困っているときは優しく寄り添うことができます。
家庭学習で大切なことは「安心できる場所」をつくること
子どもが家庭に求めるのは、勉強の正解ではありません。 「今日も頑張ったね」と温かく迎えてくれる声。 「うまくできないんだ…」と話したときに、「そうか、大変だったね」と受け止めてくれる安心感。 そうした安心・安全な場所を家庭で提供することこそが、親にしかできない、最も重要な役割なのです。
勉強で親子関係をこじらせてしまうくらいなら、思い切ってプロの手を借りる。 そして、親は子どもの気持ちに寄り添い、ありのままの姿を認め、心から応援し、見守る役割に全振りする。その方が、親子双方にとってずっと幸せだと私は思います。
全部自分でやる完璧な親でなくても大丈夫
「家庭学習の必要性」という言葉が独り歩きして、親子の関係性が壊れてしまっては本末転倒です。
あなたが笑顔で「おかえり」と言ってくれること。
勉強を頑張ったときに心から褒めてくれること。
つまずいたときに優しく寄り添ってくれること。
子どもが最も必要としているのは、そうした親からの愛情と安心感です。
家庭での勉強法に悩んでいるあなたは、今日から「親子関係に悩まない」という選択をしてみてはいかがでしょうか。
まずは、オンライン家庭教師の無料相談や、近所の学習塾の体験授業を調べてみることから始めてみてください。
「親子の笑顔を守る」という選択が、きっと一番の正解です。
プロの力を借りて役割分担してみようと思った方へ。
- 勉強が苦手な子には短時間学習から始めることがおすすめ。30分1,000円から始められる【家庭教師のがんば】について詳しく解説しています(ほかのサービスとの違いやおすすめ理由あり)。
勉強嫌いの子どもに対する子育てのヒントを知りたい方へ。
- 勉強嫌いの子が学校生活を楽しむための勉強サポート法をまとめています。
- 子どもの主体性を尊重することが「勉強って楽しい!」につながることについてお話しています。
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この記事を読んでくださり、ありがとうございます。
思春期の子どもを持つ50代母です。
かつて仕事で子育てセミナーを企画運営する中で、専門家の知見や多くの親の悩みに触れてきました。
自身の経験とプロの視点を踏まえ、親の心のゆとりと、子どもの主体性を尊重する姿勢が大切だと確信。
このブログでは、ずぼらな面もあるわたしが、無理せずラクに心地よく暮らすヒント、完璧じゃなくてもいい工夫を発信することで、あなたの子育てを優しく”ととのえる”お手伝いをしたいと考えています。