更新日 2026年8月28日
【体育が嫌いな子へ】「運動が嫌い」と決めつける前に知っておきたい3つのこと
「体育の時間が嫌い」
「うちの子は、どうしてこんなに運動が嫌いなんだろう」
「運動が苦手だから、体育がある日は学校に行きたくないと言う」
子どもが体育を嫌がると、親としては心配になりますよね。
「少しでもできるようになれば、体育が楽しくなるのかな」と、運動の練習をすすめたくなることもあるかもしれません。
でも、その前にちょっと立ち止まって考えてみてほしいことがあります。
「体育が嫌い」と「運動が嫌い」は、本当に同じなのでしょうか。
わたしの実体験を踏まえながら、「体育嫌い」=「運動嫌い」ではないことを解説し、「体育嫌いな子」に対する親の向き合い方を考えていきます。
【わたしの実体験】体育授業は苦痛だったけど、おとなになって気づいた「運動は楽しい」
わたしの実体験をお話しすると、小学生のころは体育の時間が本当に苦痛でした。
鉄棒の逆上がりができず、みんなの前で何度も練習させられる。
鬼ごっこでは足が遅いからと、いつも最初に狙われる。
ドッジボールでは「負けるから一緒のチームは嫌だ」と言われたこともありました。
運動会のかけっこではいつもビリ。みんなが見ている中、一人で遅れてゴールに向かう時間もつらいものでした。
当時のわたしは、「自分は運動が苦手だ」「だから、運動が嫌いなんだ」とすっかり思い込んでいました。
大学生になり、友人との付き合いでテニスサークルに入りました。
ちょっと憂鬱な気持ちで始めたテニスサークルですが、思ったよりも楽しく過ごすことができたのです。
そして、気づいたのです。
わたしが本当に嫌だったのは、体を動かすことそのものではなかったのかもしかもしれない、と。
「人前でできない自分を見られること」
「周りと比べられること」
そこから生まれる恥ずかしさや悔しさがつらかったのではないだろうか。
学校の体育のように「できる・できない」を比べられる場から離れて体を動かす機会ができたとき、わたしは初めて感じることができたのです。
「体を動かすって、けっこう楽しいんだ」と。
もし、このことを子どものころに知っていたら、わたしの「体育嫌い」に対する見方も、学校生活そのものも、少し違っていたかもしれません。
だからこそ、子どもが「体育が嫌い」と言ったとき、すぐに「運動嫌い」と決めつけないでほしいと思っています。
体育が嫌いな子へ知っておきたい3つのこと
1.「体育が嫌い」と「運動が嫌い」は同じではない
体育の授業には、学校ならではの特徴があります。
みんなと同じ種目に取り組み、同じ時間の中で練習し、ときには記録や技術を比べられる。
苦手な子にとっては、
「できないところを見られる」
「友達と比べられる」
「失敗すると恥ずかしい」
こんな経験が積み重なり、いつしか「体育=嫌な時間」になってしまいます。
でも、それは本当に「運動そのもの」が嫌いなのでしょうか?
- 学校では苦手だけれど、家族と公園で遊ぶのは好き
- 競争は嫌だけれど、自転車に乗るのは好き
- ボールは苦手だけれど、泳ぐのは好き
- 人前でやるのは嫌だけれど、一人で体を動かすのは好き
そんな子もたくさんいると思います。
だからこそ、「運動が嫌いなんだね」ではなく、「体育の何が嫌なのかな?」と考えてみることが最初の第一歩になるのではないでしょうか。
2.「できないこと」より、「できない自分を見られること」がつらい場合もある
体育が苦手な子を見ると、「できるようになれば自信がつく」と考えがちです。
ですが、その子が一番つらいのは「技ができないこと」そのものではなく、「みんなの前で失敗すること」や「周りの目を気にすること」かもしれません。
必要なのは「もっと練習させること」だけではなく、子どもが安心して取り組める環境をつくることです。
「できるようになって、自信がついて安心する」のではなく、「安心できるからこそ、やってみようと思える」。
そんな順番があっても良いのではないでしょうか。
3.「体育を好きにする」ことだけを目標にしなくてもいい
必ずしも「体育が大好きな子」に変える必要はありません。
まずは、体育の時間が今より少しつらくなくなること。それだけでも十分な変化です。
- 苦手な種目を、人に見られない場所(家庭など)で少し練習してみる
- 競争ではなく、自分自身の小さな変化や得意なところを見つける
- 必要なら個別に教えてもらえる場や、自分に合った習い事を利用してみる
大切なのは「体育嫌いをどうにかしなければ」と、すぐに解決策を探すことではなく、「その子にとって、何なら少し安心して体を動かせるのか」を一緒に探していくことだと思います。
「できる」を増やすことだけが解決策ではない
もし子どもが「体育が嫌い」と言ったら、まずは何気ない会話の中で「何が一番嫌なのか」をゆっくり聞いてみてください。
「何が一番嫌なの?」
「できないこと? みんなに見られること? 競争すること?」
子ども自身も最初からうまく説明できるとは限りません。
答えを急がず、何気ない会話の中で少しずつ見えてくれば、それだけで十分だと思います。
学校の授業では周りの目が気になって練習できない子なら、個別に教えてもらうことで取り組みやすくなるかもしれません。
逆に、一人では不安な子なら、友達と一緒にできる教室のほうが合っているかもしれません。
今は無理に解決策を探さず、そっとしておいてほしいと子どもが思っている場合だってあります。
「運動が苦手だから練習させなきゃ」と考えるのではなく、「この子が安心して体を動かせるタイミング・場所はどこだろう?」という視点で探してみるのもひとつです。
おわりに:まずは子どもが自分を「運動が嫌い」と思わずにすむこと
体育が苦手な子にとって、体育の時間は大人が思っている以上に心が疲れる時間になっていることがあります。
だからこそ、「もっと練習しなさい」と急ぐ前に、「この子は体育の何がつらいんだろう?」と考えてみてください。
「体育が嫌いなこと」と「運動が嫌いなこと」は違います。
「できるようにする」ことを急がず、まずは子どもが自分を「運動が苦手」と決めつけずにすむ環境を一緒に探してあげてほしいと思っています。
そのためには、親自身も「この子は運動が苦手」と決めつけないことが、大切になってくるのではないでしょうか。
そして、いつか自分に合った形で「体を動かすって、ちょっと楽しいかも」と思える小さなきっかけを、焦らず一緒に探していけたらいいのではないでしょうか。
あわせて読みたい記事
📌 体育嫌いなお子さんに対して、親の関わり方のヒントが知りたい方へ
≫≫勉強だけじゃない!実技教科の「苦手」にも目を向けて|体育・音楽・美術などの「つらい時間」を減らす親の関わり方
≫≫体育が苦手な子に、「プロの手を借りる」という選択肢|体育教室とマンツーマン、どちらが向いている?
📌「勉強嫌い」を克服して、学校生活ものびのび楽しんでほしい方へ
≫≫小学生の勉強嫌いを克服!子どもが学校生活を楽しむための方法と親の関わり方
この記事を読んでくださり、ありがとうございます。
思春期の子どもを持つ50代母です。
かつて仕事で子育てセミナーを企画運営する中で、専門家の知見や多くの親の悩みに触れてきました。
自身の経験とプロの視点を踏まえ、親の心のゆとりと、子どもの主体性を尊重する姿勢が大切だと確信。
このブログでは、ずぼらな面もあるわたしが、無理せずラクに心地よく暮らすヒント、完璧じゃなくてもいい工夫を発信することで、あなたの子育てを優しく”ととのえる”お手伝いをしたいと考えています。



